説明水底に差し込む光の中、小さくも大きくも思える鯨が静かに泳ぐ時を描きました。苔むした石や水草の間に流れているのは「言葉にならない時間」。背に月のクレーターのような傷を抱えた鯨はそれらのゆっくりと流れていく時間を眺めるように光の中を浮遊している。
生き物たちの持つ時間に耳を澄ませながら、見えない祈りのようなものを描きました。
水干や岩絵具、胡粉を用いることで、柔らかさや絵画としての物体がもつ時間そのものを表したいと考え画材を選定しました。
水辺にある、静かで長く短く小さく大きな声なき命の気配を感じていただけたら幸いです。